ギフテッド チャイルド ジャーナル

ギフテッドの娘と紡ぐ日常は、こんなにも瑞々しい

ソチから平昌オリンピックへ☆五輪王者、羽生結弦選手の魅力の在りか

投稿日:

「アスリートにしては、珍しいレベルの頭の良さだな」

それが、フィギュアスケーター、羽生結弦に対する、わたしの一番最初の印象でした。

と同時に、ある種の興味を掻き立てられた、きっかけだったとも言えますね。

ソチオリンピック前、本人が4回転ジャンプを成功させるのに必要な思考と感覚とについて語った内容。

確か、マッサージセラピスト、青嶋正氏だったか....が告白する、羽生選手が自分の筋肉をほぐしてもらうのに、微妙な力加減を伝えたいがために、ありとあらゆる筋肉の名称を勉強してきたというくだり。

「へえ」と思ったものです。

19歳(当時)という年齢に似合わず、随分、老成しているんだな、と。

持って生まれた類稀なる才能と、それを磨くための本人のたゆまぬ努力。そして、それを支える、家族、コーチ陣を含む、周りの環境

これら全て、頂点を目指すアスリートにとっては、絶対に必要不可欠な共通事項でしょう。

しかも、羽生結弦の場合、加えて、フィギュアスケーターとしての存在感を醸し出すのに十分な身長(172cm)とスレンダーでしなやかな肢体、小ぶりで清潔感ある顔、ほっそりと長い首と長い手足という、これまた持って生まれた、魅力的な身体的特徴も併せ持っています。

氷上に佇むだけで、彼は実に絵になる!

羽生結弦 フィギュア スケート オリンピック ソチ 平昌 金メダル ゴールドメダル 五輪 ショート フリー パリの散歩道 ロミオとジュリエット 4回転

ソチでフリーの演技に臨む

老いも若きも、たくさんの女性たちが羽生選手に熱い視線を送る気持ちも分かろうというもの。

芸術的要素としての表現力や見る者に与える印象を問うフィギュアスケートでは、その恵まれた外見は大きな利点となってくれますからね。

 

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わたしが羽生結弦に惹かれた理由

でもでも!

わたしが羽生結弦という存在に強烈に惹きつけられた所以は、そこではなく!

努力を正しい方向に導かせることの出来る、本人の知力

そう、つまりは、頭の良さ

だってね、正直、どんなに長時間、血の滲むような努力を人知れず重ねたとしても、努力すべき点と、その方向性を見誤っていたら、到底、結果には繋がらないと思うんですよ。

要は、的を外している、とでも言うんですかね。

だからこそ、トップレベルで戦うアスリートたちは、努力の方向性を見極めるのに絶対不可欠な知力をその場に持ち込む必要があるわけで。

選手自身に知力が備わっている場合もあれば、選手のサポートチームにブレインを置く場合もあり。

羽生結弦の場合は、確実に、その両者でしょうね。しかも、本人の知力が際立って優れている、と来ています。

「いやー、天晴れなまでに、努力の方向性が的を得ているんだよな、この選手は」

そんなことを呟きながら、ソチオリンピックをテレビ観戦するわたしの眼前で、羽生結弦は一気に金メダリストにまでへと上り詰めて行きました。

羽生結弦 フィギュア スケート オリンピック ソチ 平昌 金メダル ゴールドメダル 五輪 ショート フリー パリの散歩道 ロミオとジュリエット 4回転

ソチでのショートの演技

羽生結弦 フィギュア スケート オリンピック ソチ 平昌 金メダル ゴールドメダル 五輪 ショート フリー パリの散歩道 ロミオとジュリエット 4回転

ソチでのショートの演技

羽生結弦 フィギュア スケート オリンピック ソチ 平昌 金メダル ゴールドメダル 五輪 ショート フリー パリの散歩道 ロミオとジュリエット 4回転

ソチでのフリーの演技

羽生結弦 フィギュア スケート オリンピック ソチ 平昌 金メダル ゴールドメダル 五輪 ショート フリー パリの散歩道 ロミオとジュリエット 4回転

オリンピック金メダリストに輝く

 

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羽生結弦、その神秘の源

まあね。

わたしも、ご多分に漏れず、ソチ五輪を境に羽生選手のインタビューやドキュメンタリーを探すようになったクチなんですけど、幼少の頃からのフィギュアスケーターとしての軌跡を追っていると、一つはっきりと見えてくるものがありますね。

「アスリートにしては、珍しいレベルの頭の良さだな」

「いやー、天晴れなまでに、努力の方向性が的を得ているんだよな、この選手は」

これら、わたしが最初に抱いた印象は、当たらずも遠からず、といったところでしょう。

実のところ、羽生結弦は、ただ単に頭がいいだけではなかった!

そう、羽生結弦には、聡明以上の「何か」が存在します。常人とは、根本から異なる「何か」

その「何か」がいったい何なのかと問われたならば、わたし自身、はっきりと断言してしまいますね。

羽生結弦は、間違いなく、ギフテッドです。

フィギュアスケートの才能(タレント)とは別に、ギフテッド脳を生まれ持ったギフテッド。

それが、聡明以上の「何か」、常人とは根本から異なる「何か」の正体です。

そして、そのギフテッドが一体、何者なのか、と言えば....

ギフテッドとは、一言で言うならば、生まれつき、高機能な脳の特質を備えている人間のことを指します。

元々、脳内に十分な数と高密度の神経連路のシステムを持っているせいか、脳が様々な情報を処理していく方法やスピード、また記憶を保存していく量が常人のものとは、大きく異なっているのです。

ギフテッドに対しては、その高いIQだけに殊更に注意を向けられがちですが、それはあくまでギフテッドの人間の一面でしかありません。

ギフテッドは、その脳の特質ゆえに、感覚、視点、思考、言動、学習能力、そして、性格に至るまで、大方の人間とは一線を画す存在と言えます。

かつて、羽生選手がカナダのブライアン・オーサーに師事する前、仙台時代のコーチだった阿部奈々美氏が16歳の羽生結弦についてインタビューで語った内容があるのですけどね、その言葉がわたしの推測を確信へと変えてくれました。

[羽生結弦は] 確かに天才だと思います。

ただ、それだけではない、とは思うんですね。っていうのは、やっぱり人一倍、努力はしています。

その努力の仕方っていうのが、わたしは、もうホント、天才的部分があるんじゃないかな、って思います。

《「フィギュアの新星・羽生結弦」2011年 TV放映の阿部氏インタビューから、ほぼ原文》

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阿部奈々美コーチが語った内容を、もう一度、補足を入れて、わたしなりにギフテッド視点から解釈し直してみますね。

[羽生結弦は] 確かにフィギュアスケートの傑出した才能/タレントの持ち主で天才/ジーニアスだと思います。

ただ、それだけではない、とは思うんですね。っていうのは、やっぱり人一倍、努力はしています。

その努力の仕方っていうのが、わたしは、もうホント、ギフテッドならではの部分があるんじゃないかな、って思います。

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つまり、周りが驚愕する羽生選手の自己内省力も、分析力も、目標設定も、探究心も、モチベーションも、慧眼も、感性も、繊細さも、氷上での表現力も、集中力も、それら一つ一つが互いに独立した能力だというのではなく。

実際は、間逆で、ギフテッド脳を持ったギフテッドゆえの性質が、そうした細部にまで現れている、と理解するのが正しいんだと思います。

ギフテッド研究で名高い心理学者、Dr.シルバーマンがこう記しているんですよ。

ギフテッドの子供たちは、周りの子らとは、その思考が異なるだけでなく、感じ方すらも異なっているのです。

《Dr.シルバーマン(1993)、日本語訳 by 更紗》

そして、こうも言っているんですね。

ギフテッドであるということは、生涯を通して、絶え間なく、その状態が続いている、ということです。

これは、ある時期、ギフテッドであるのに、やがて、ギフテッドではなくなる、という類のものではないのです。

《Dr.シルバーマン(2016)、日本語訳 by 更紗》

つまり、ギフテッドとして生まれたならば、生涯、ギフテッドのままである。ギフテッドは、まさに「揺りかごから墓場まで」ギフテッドであり続ける、と。

ということは、絶え間なく、ギフテッドの特質、特徴がその人間の中に存在する、ということでもあります。

羽生選手自身の言動からは、彼の内面世界がいかに繊細、複雑で、奥深いものなのかが垣間見えるわけですが、それはギフテッドの特質、特徴と完全に符合しています。

 

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羽生結弦の内面世界とは

というわけで。

ご参考までに、ギフテッドの子供たちにしばしば共通した特徴と呼べるものを以下に列記してみましたよ! 中でも、太字項目は、特に顕著に見られる共通事項を意味しています。

ーーギフテッドチルドレンに共通した特徴ーー

*新生児、乳児の頃から周りに気を払い、周りの環境に敏感であるなど、精神的敏しょう性を見せていた

*就学前の幼少期に自分で読み書きを覚えた、もしくは、現在、読書好きで貪るように本を読む(一人で読めない年齢の子の場合には、読み聞かせを好む)

*基本的スキルは、さほど練習しなくとも簡単に習得できる

*学習能力(吸収力、習得力、適用力、応用力)が高い

*幼少の頃から、言葉の微妙なニュアンス、比喩、抽象的な考えを理解できている

*思考は抽象的、複雑、且つ、論理的であり、鋭い洞察力を伴う

*論理的に考えられる。優れた思考の持ち主で、常に物事を深く思考することを好む

*空想にふけることがある。周りからは、しばしば、心ここにあらず、と思われている

*豊富な語彙、高い言語能力を持つ。年齢に似合わぬ複雑な構造や文法を伴った文章を操ることができる

*並外れて優れた記憶力を持つ。多くの情報を記憶の中に蓄積できる

*興味があるものに対しては、長時間、注意を途切らせずにいられる。凄まじいまでの集中力を見せる

*並外れて奥深い感情のひだを持つ。豊かな感性と鋭い感受性。非常に繊細で傷付き易い

*完璧主義であり、自分の描く理想に到達していない自分自身に対しては、非常に厳しい。また、自分にとって簡単にこなせることを他人が同じように出来ない場合、その理由が分からず苛立つこともある

*何をするにも激しさや情熱を伴う。物事全てに対して、標準レベルからは外れたオーバーな対応・反応をする

*鋭い観察眼の持ち主

*非常に強い好奇心の持ち主、際限なく問い続ける

*興味、関心の幅が広い、(時には、限られた一つの分野に非常に強い関心を寄せることもある)

*奥の深い問いかけをする、現段階では、まだ教えられていないレベルの疑問を抱く

*強い探究心を持つ。自分の考えを様々に試したり、今までとはやり方を変えてみることに興味を抱く

*しばしば、自分の考えや物事を非常にユニークで、他人が簡単には思いつけないような方法で結びつけることができる。(拡散的思考)

*鮮烈で豊かな想像力を持つ、(就学前の子供に多いが)しばしば、架空の遊び相手がいる

*創意工夫に非常に長けている

*ユーモアのセンスが際立って優れている、特に機転を利かせたシャレや言葉遊びが上手い

*他者に対する思いやりが深い

*幼い頃から、すでに理想主義者であり、正義感も強い。社会的、政治的、倫理的な問題や不正、矛盾に心を痛める

*権威、権力を伴った人間や決まりごとに対しても、その正当性に疑問を抱き、確固な理由を求める傾向がある

*非常にエネルギッシュ

*一緒に時間を過ごす相手には、年上や大人を好む

*複雑な思考を好むがゆえに、それを必要としない単純な作業や構造には簡単に飽きてしまう。自分で複雑なルールの遊びを考え出す。数字やパズルを使った問題を解くことを好む。

(上記項目から派生する特徴というものも存在するため、ここでは、ギフテッドの特徴を全細部に渡って記載できているわけではありません。

また、どのギフテッドの子供にも上記項目の全てが当てはまるわけでもありません。ギフテッドの人間には、上記項目の「大方」が当てはまる、という風にご理解ください。)

《Dr.シルバーマン、Dr.ウェッブの文献を参考に再編集& 日本語訳 by 更紗》

いかがでしょう?

羽生選手を身近でよく知る人や、熱心なファンならば、頷けるポイントが多数あるのではないかな。

(一応、わたしとしても、万万が一の場合の逃げ場が欲しいですので、最終的には、羽生結弦は98%の確立でギフテッドだと思われる、という表現に変えさせてもらうことになるのでしょうが。おいおい。)

「羽生結弦がギフテッドである」と仮定するならば、そのギフテッドフィルターを通して、彼の今までの言動のあれこれを振り返ってみても、見事にすとんと腑に落ちてくれるんですよ。

それどころか、もう一歩深いところで、彼の、時に不可解な行動をも理解することが出来るんです。

感情の発露や音楽の感じ方については言うに及ばず。

2015-2016シーズン、ボストン世界選手権での、多くの人間が首を傾げることにもなったデニス・テン選手とのトラブルについてすらも。

 

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積み重ねられる羽生結弦のレガシー

現在の羽生結弦は、フィギュアスケート王者としての風格を一層、備えた感があります。

世界フィギュアスケート選手権での優勝。タイトル保持者となること、2回。

男子フィギュアスケート史上、世界歴代最高得点を打ち立てること、10数回。

ショートプログラム最高得点、フリープログラム最高得点、最高合計得点など、フィギュアスケート史上、自ら新記録を打ち立てては、それを塗り替えるという偉業を繰り返しているんですよね。

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海外の解説者やメディアの反応に耳を傾けていても、大会の勝敗に関わらず、羽生選手って、とにもかくにも別格扱いなんだな、ということが良く分かります。

「彼は、フィギュアスケートの天才だ」

「至上最高のフィギュアスケーターの一人だと断言できる」

「我々は、今、かつて経験したこともない偉業の只中にいる」

「この瞬間を目の当たりのできて光栄だ」

「信じられない。この世のものとは思えない演技」

「言葉にならない感動だ」

「彼は、フィギュアスケートを新しいレベルへと押し上げた」

こんな言葉がずらりと並ぶんです。まるで、規格外の才能をどう表現していいのか分からず、必死で既存の言葉の中から探しているかのよう。

これも、羽生結弦が王者の名に恥じない己であれと自己まい進し、全ての経験をしなやかに受け止め、自らの血肉としてきたからこそ。

そして、経験に裏づけされた自信あればこそなのでしょう。

思うに、羽生選手がここまでの偉業を成し遂げ、フィギュアスケート史上の高みという高みに君臨出来ているのは、フィギュアスケーターとしての単独の才能/タレントだけではあり得ないことですね。

その才能そのものが、誰もが認める天才と呼ぶべきものであったとしても、です。

常識的に考えて、それに加え、本人の努力と優れた周りのサポート(家族+コーチ陣+スポンサー)あったればこそ、というのも当然と言えば当然ですけど、それがあったところで、まだまだ足りない。

羽生結弦のトレードマークとでも言うべき、音楽と演技との融合を可能にさせてくれる繊細な聴覚や感性、自らが見る者の感情を掻き立てる氷上の芸術作品を創り出す能力。

やっぱり、あれですよ。

わたしの主観ではありますけど、彼のギフテッドとしての基盤がそこに無かったとしたら、到底、到達できない域に、羽生結弦は足を踏み入れている、と感じますね。

 

試練すらも糧として

ただ、それだからと言って、彼のフィギュアスケーターとしての道のりが常に順風満帆であったわけではないんですよね。

小学生の頃に練習場としていたホームリンクが閉鎖されたり、東日本大震災では自宅や練習場があった地域が被災したり、いくつもの怪我や体調不良に見舞われたことも。

言うなれば、試練の連続だったのかもしれません。

でも、その都度、悩みもがきながらも、不屈の精神で這い上がり、誰よりも自分自身に打ち勝とうと、ひたすら前へ前へと進み続けることで、全てを糧にしていったのだと思います。

渦巻く感情は内に閉じ込め、全身全霊で音楽と己とに向き合いながら氷上で舞う姿。

ときに雄雄しく、ときに華やか、また、ときに荘厳、ときに儚くも健気で。

見る者は、その圧倒的な「美」に心揺さぶられ、共鳴させられ、そして、無性に羽生結弦を応援したくなるのだと思います。

だから、世界中に羽生結弦ファンが増え、スポンサーが付く。

羽生選手がフィギュアスケートで戦う相手は、常に己自身ですね。なのに、己が勝ち取った栄誉は出し惜しむことなく、周りと分かち合うという高潔な精神をも持ち。

オリンピック金メダリストとしてのインパクトや発言力、影響力にしてもそう。

それらの「力」をただ個人のものとして享受するのではなく、東日本大震災の被災地復興のため、また、日本フィギュアスケートの発展のため、ひいては、公共福祉への貢献を目的に、意図的に最大限利用することを由とする強かさ。

「年齢に似合わず、随分、老成しているんだな」だけでは、到底、説明出来ないことをやってのけてくれています。

そんな羽生結弦が世界のフィギュアスケート界や日本のスポーツ界にもたらしてくれたレガシーは、とてつも無く大きなものだと思うんですよ。

例え、それに気付いていない人々、認めようとしない人々が多数いたとしてもね。

 

羽生結弦、平昌オリンピックへ

2018年1月現在も、羽生結弦は現オリンピックチャンピオン、現世界フィギュアスケートチャンピオンです。

来る平昌オリンピックでは、「絶対王者」として、自分の中で考え得る限りの最高の演技をしたい、その上で圧倒的な優勝を果たしたい、との願いを強くしていたはず。

ネイサン・チェン選手や宇野昌磨選手など、多種類の高難度4回転ジャンプを積極的にプログラムに組み込んでいる若手台頭の中、良い意味での刺激を受けていたんでしょう。

焦りとか、下手なライバル意識といった類のものではなく、おそらくは、「おお、そう来るか!」と心地良いチャレンジを楽しめるだけの度量。

探求心が半端ではないギフテッドゆえの完璧主義、理想主義といったものも大きく影響していたんじゃないかな。

羽生選手は、自身のプログラムに4回転ルッツなど、超高難度の4回転ジャンプを取り入れることに拘り続けてきたと言います。

メインコーチのブライアン・オーサーや、憧れの存在でもあったエフゲニー・プルシェンコが、「平昌でゴールドメダルを取るのに、何種類もの4回転は必要ない」と主張していても、尚。

こうしたギフテッドの特徴がマイナスに働くことも、残念ながら、ままあります。見守っている側にとっては、とっても歯がゆいんですけどね。

基本、何事も度が過ぎるのがギフテッドですから、その性質上、程好くバランスを取るという作業は非常に難しいものがあるんだろうと思います。

自分が正しいと思えば、目上の人間(親とか、コーチとかね)の言うことも聞かないですし、平然と、しかも、理路整然と反論を口にしますしね。

ある意味、自身の高い理想ゆえに、実質的には不器用にならざるを得ないということもあるのかな、と。

平昌オリンピックを目前に控えた、2017年11月、まさかの「羽生結弦、右足を負傷!」の一報に悲鳴をあげたファンも多かったでしょう。

実は、わたしも、その内の一人。

詳しいニュースによれば、羽生選手はNHK杯公式練習中に4回転ルッツの着氷で、捻挫の一種とも呼べる、右足関節外側靱帯を損傷してしまった、と。

敢えて、高難度プログラムへの挑戦を望み、リスクを取り続けた末のことではありますけど、さすがにこの時期の怪我による戦線離脱は堪えたでしょう。怪我をした日の夜、「ユヅルは泣いていた」と、羽生選手コーチの一人が伝えています。

シーズンが進み、11月がどんなに重要なタイミングであったのかを自覚していたでしょうからね。完璧主義者としては、平昌に照準を合わせ、コンディションの調整計画をすでに事細かに決めてあったはず。

それを一旦は白紙にせざるを得なかった。誰にとっても、嫌なことではありますが、ギフテッドの人間にとっては、想像を絶するストレスとなったでしょうね。

以来、本人が表に出てくることを一切避けていたのは、怪我の状態を見極めるためだったとか、平昌に向けての戦略とか、そんな「賢しさ」あってのことではなく、ただ単に、自分の激しく揺れた感情を静め、心の正常化と立て直しを図るためだったのだろう、とギフテッド観点からは解釈しています。

2018年1月に入って、ようやく本人のコメントが公の場で寄せられました。

平昌五輪に向けて強い気持ちを持って日々過ごしています。これからも努力を重ね、自分を超え続けたいと思います。

テレビ朝日ビッグスポーツ賞授与式にて

羽生選手らしいと言えば、羽生選手らしいコメントですけど、この短い言葉の中に、ともすれば、ネガティブな感情に引きずられそうになりながらも、自らを奮い立たせているだろう姿が見て取れます。

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今は、ただひたすら、自分自身と戦っているんでしょう。過去、そうであったように。

オリンピック間近になって、2ヶ月も本格的な氷上練習から離れていた状態で、どこまでコンディションを整えられるのか、どこまでレベルを上げられるのかは、実際のところ分かりません。

が、この瞬間にも、彼がまた一つ新たなレガシーを創り上げていることだけは確かです。

本人がどんな決断を下し、また最終的にどんな結果になったとしても、羽生結弦を愛し、心から応援する人間にとっては、それすらもインスピレーションとなってくれます。

なぜって、その真摯な生き様こそが、何にも増しての色あせない伝説なのですから。

 

更紗
わたしも、ギフテッドの親として、羽生選手にはね、十分な思い入れがありますとも!

でも、すみません、まだ「ユヅ」って愛称で呼べるまでには至っていないんです....。年甲斐もなく、って言われそうですし。

どちらかと言えば、叔母が甥を見つめるような、そんな目線で応援しています。

あ、これからも、羽生結弦ケーススタディーと題して、ギフテッドの特徴を一つ一つ取り上げていければいいな、と思っているところですよ、って完全に観察者の目線じゃん!

そちらも、ぜひともご期待くださいね。

 

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